「エオンナガタ」の成熟と挑戦


ここ3年くらい、ヨーロッパのダンスをとりいれた演劇やコンテンポラリーダンスの舞台に興味がありいくつか観ていますが、今回は圧巻でした。
18世紀フランスに実在した両性具有のスパイ「エオンナガタ」をシルヴィ・ギエム、ロベール・ルパージュ、ラッセル・マリファントの3人がダンスを主に演じました。最近は演出家としての活動が多いルパージュはもともとダンサーではなく50歳を超えていますが、一流ダンサー二人と同時の動きで踊ったのには驚きました。本人も最初は踊るとは思っていなかったとのこと。また、バレリーナのギエムがセリフを言い、マリファントが歌うなど意外な挑戦でした。照明も、衣装も、音楽も素晴らしく、「成熟」を感じました。芸術性の高い大人の舞台は娯楽的なものを見た時とは違う余韻があります。
もういちど、観たいです。

下記から動画を見ることができます。

http://www.nbs.or.jp/stages/1111_eonnagata/gallery.html

シルヴィ・ギエム来日

シルヴィ・ギエムが来日する。
以前来日した際、公演チケットが入手できなくてがっかりしていたら祥雲の店の前を彼女が通り過ぎて、「まさか!」と思いました。彼女は引き返すと長身をかがめてウィンドウの向こうから少しの間覗き込んで、待っていた人たちと行ってしまいました。
しばらく、呆然。

今回は東北の支援目的もあり来日するようです。
舞台を観るのが楽しみです。

公演予定
http://www.nbs.or.jp/stages/1110_guillem/hopejapan.html


三番叟公演 『 神 秘 域(かみ ひそみ いき)』再演希望!!

野村万作×萬斎×杉本博司・三番叟公演 『 神 秘 域(かみ ひそみ いき)』再演希望!!

演出で風が吹くならよいですが、台風が来てしまいました。

公演中に眠くなってはいけないと、2日前から時差調整をしながら睡眠をとり、前日に帰国して楽しみにしていましたが、残念ながらたどり着けませんでした。

今日、たどり着いた方がパンフレットを届けてくださいました。
どうも、ありがとうございました。きっと、よかったのでしょうね。(涙)

アンヌ テレサ ドゥ ケースマイケル

アンヌ テレサ ドゥ ケースマイケル+ジェローム・ベル+アンサンブル・イクトゥス

3Abschied ドライアップシート(3つの別れ)

 

 

ダンスは“動”そのもの “生”の象徴である。


ダンスで“死を受け入れる”ことを表現するというテーマの矛盾をかかえたアンヌとジェロームの“試み”に観客は一緒に苛つかされ、漂わされる。
指揮者も、アンサンブルも、歌手も、随時演奏の中断や演技を行う。

この演出は楽しくはなかったが、しかたがない。観客として受け入れるか出て行くかである。


たどり着いたのは、アンヌがひとりでマーラーの「告別」を歌い、喪失感、孤独、を抱きながら、ピアノの旋律に寄り添うように踊ること。
青いシャツに
Gパンのラフなスタイルと振り付け、ジェロームが彼女に対して東洋的という言葉を使った意味が読み取れる。
暗闇の中、白い手が印象的に光る。

 

ヤン・ファーブル・またもけだるい灰色のデルタデー/金沢21世紀美術館


 
歌を忘れたカナリアは後ろの山に棄てましょか

いえいえ それはかわいそう


私は帰り道、舞台のインスピレーションになった「ビリー・ジョーの歌」や劇中の言葉と重ねるように、童謡「かなりあ」の残酷で美しい歌を思い出していた。歌を忘れたカナリアは自ら死にたかったかもしれなかった。

ヤン・ファーブルの美術作品のテーマ“生と死”は舞台作品にも明確に脈打っている。


死から見た、閉じ込められた“生”を激しく美しく演じた、ギリシャ人ダンサー・アルテミスの演技は圧巻だった。

天井からいくつも吊り下げられたカナリアの入った籠、肌にまとわりつく黄色いドレス。
常に聞こえる電気模型の機関車の音。
耳元に、デルタデーのけだるい呼吸が響く。


*デルタデーとは、ミシシッピー河のデルタ地帯に霧が立ち込める暑い日を示す米語的表現。







ヤンファーブルの舞台を見たのははじめて。
21世紀美術館では今年ヤンファーブル×舟越桂の展覧会も行われた。青のシリーズをはじめ、立体作品が多く、中世の作品も同時に展示された。







2007年夏のザルブルグフェスティバルで開催されたヤン・ファーブル展では演劇の場面を撮影した写真作品と、ボールペンで描いた青シリーズなどの平面作品が中心に展示された。立体作品はわずかだったと記憶している。写真はそのときのポスターで、NYのアパートの壁に貼ってある。作品と舞台のイメージが重なる。





Fall for Dance Festival NY City Center

 

初日はNYのマース・カニンハムダンスカンパニーによる上質なコンテンポラリーアートのような舞台からはじまった。
巨匠マース氏は去年他界したが、彼の演出の“
XOVER”を再演。David Behrmanや小杉武久の音に加えて、女性の意味不明な言語のアリアパフォーマンスが、アーティスティックな雰囲気を盛り上げる。
作曲はジョンケイジ、舞台美術と衣装はロバート・ラウシェンバーグ
という豪華さ。
マース氏の総合芸術としてのダンスへの情熱が伝わる。

舞台はユーモアの光る演出で人気の
Gallim Dance、インドの民族舞踏へと続きマイアミバレエで締めくくられた。

毎年クォリティの高いダンスカンパニーが出演する人気のフィスティバル。
チケット購入に友人と交代で食事をして並んだ甲斐があった。

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